秋風と風鈴と灯りの一刻  
     

 6月21日の夜、散歩をしていたら予期せぬ場所に小さな灯りがチカチカと点滅。よくよく見ると小さなホタルがいっぱい居るではないか。国道に面して、30bほど先には街灯があり、真っ暗な場所ではない。

 大急ぎで近くの方を呼び出して、二人でしばらく観察。ホタルの居る所は、最近休耕田になり、ガマの穂が一面に繁っている。タニシがたくさん居るという。タニシを食用とするのはヘイケ蛍という。新聞で各地の蛍の様子が紹介されているが、思わぬ場所での大発見。50匹以上は居る様子なのだが、写真に写らない。ゲンジ蛍は何とかISO1600で光跡をとらえることができるが、ヘイケ蛍の光は露光不足でモノにならない。

 それでもビデオカメラの赤外線撮影で何とか撮す事ができた。

 古市の人たちは、夜は外出しないし、この場所は散歩道ではない。人知れずにヘイケの光が煌めいていたなどと、誰が想像しようか。

 0.5秒間隔ぐらいでデジタル的に点滅するヘイケ蛍の光も、田圃一面に光るのは初めて見たものだ。やったぜベイビー!! 古市の新名所にできそうだ。

 夜の古市も捨てたものではない。自分の街をもっと探検しようではないか。
撮影 吉竹和文 2009.6.21
 なかなか上手く撮れない。明日の夜も再挑戦だ。

 でー、夜景をばおまけ。
撮影 酒井勝彦 2009.6.23

撮影 酒井勝彦 2009.6.24
 やったぜベイビー!! 3日目にしてやっと接写に成功。接写レンズなどという物ではない。ホームセンターで1個¥700の虫眼鏡(天眼鏡)をばゲットして、レンズの先に持っていったら、お誂えのごとくピタッとはまった。ISO1600・絞り5.0・シャッタースピード10秒。被写体との距離40ミリ。露光中にLED懐中電灯の光をサーッと一振り浴びせる。これが背景と蛍の背中を撮させてくれる。ピントがなかなか合わせられない。まごついて草を揺らすと蛍が落っこちてしまう。夢中になって10枚ほど撮った中の一つがこれだ。長靴を履いて湿原(休耕田)に入って、気がつくとお尻はずぶ濡れ。
 今朝配布された『パワーアップ通信 第9号』を見た近所の奥さんが鑑賞に来られていた。「見に来てくれてありがとう」と蛍が言っていたようだった。
 

撮影 吉竹和文 2009.6.24
 葉っぱの上で休んでいる昼間のヘイケ蛍。昼間は寝ているのでしょうかねぇ。
 蛍は成虫になると、幼虫時代の栄養分で生きていくそうで、成虫になると飲まず食わずだそうです。
 成虫の寿命は1週間ほど。私たちを楽しませてくれる蛍の光は、7/365の日数だけ。蛍の生涯のわずかに2%の時間というわけ。
 このところ古市では蛍の話題で持ち切りです。
 まだ光の煌めきを楽しめますのでどうぞ
生息地
中兵庫信用金庫古市支店の東側の休耕田。
国道372号線のカーブ地点ですから
自動車の通行が激しいので、くれぐれもお気をつけてください。
元・池があった場所に堤防があり、道のようになっていますから
その堤防道からも観察できます。 マムシに注意!!